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網膜硝子体手術MIE眼科四日市

硝子体(しょうしたい)手術について

当院の統括院長は、この硝子体手術の分野で27Gというわずか0.4mmの世界最小切開創で行う硝子体手術システムのエキスパートであり、豊富な硝子体手術の執刀経験を有する網膜硝子体疾患のスぺシャリストです。

大学病院や総合病院に並ぶ最新の医療設備を整え、安全な日帰り硝子体手術を行います。

手術の方法

硝子体手術はほとんどが局所麻酔で行われます。
手術室で眼の消毒をした後に、眼の下の部分に麻酔を注射します。
それでも痛みに敏感な方には、術中に適宜麻酔を追加することで、ほとんど痛みを感じずに手術することが可能です。

1.白目の部分に手術機を挿入する小さな穴を4ヶ所空けます

4ヶ所の穴(創口)には以下の3つの目的があります。

1:術中に眼球の形態を保つための灌流液を入れるため

2:眼内全体を広く照らす照明を入れるため

3:眼内の病変部局所を照らす照明を入れるため

4:硝子体を切除するカッターと呼ばれる器具や
ピンセットなどのセッシやレーザープローブを入れるため

2.濁った硝子体を切除し、膜を取り除きます

出血などで濁った硝子体をカッターで切除し、切除した分量だけ眼内に灌流液が入り置き換わっていきます。

その後は疾患により、網膜上に張った膜をピンセットのような器具でめくったり、増殖膜と呼ばれる分厚い膜をハサミで切り取ったり、網膜にレーザーを照射したりと必要に応じて処置を行います。

3.網膜剥離や黄斑円孔などの疾患は、灌流液をガスに入れ換えて手術を終えます

ガスで剥離した網膜を元の場所に張り戻したり、空いた穴を閉じさせたりします。ガスを注入した患者さんは術後数日間うつむき姿勢が必要になります。

これ以外に、白内障に罹っている患者さんは白内障手術も同時に行うことがあります。

手術時間は疾患によりますが、軽症なら1時間弱、重症の場合は2時間かかります。
ここ数年来の手術の進歩によって、ほとんどの疾患は短時間の手術で日帰り手術が可能と
なりましたが、全身状態が不良などを理由に入院を強くご希望の患者さんには連携の医療機関を
ご紹介いたします。
手術前に主治医から詳しく説明させて頂きますのでご安心下さい。

硝子体手術によって視力改善が期待できる疾患

糖尿病網膜症

糖尿病の合併症の一つで網膜の毛細血管が閉塞して血のめぐりが悪くなり、硝子体の出血や黄斑部の浮腫、さらに進行すると牽引性の網膜剥離を引き起して視力が低下します。

裂孔原性網膜剥離

目の奥の網膜というカメラのフィルムに相当する神経の膜組織があります。何らかの原因で網膜に穴が開いて剥がれてしまい、視野と視力障害を引き起こす病気です。

黄斑前膜 (黄斑上膜)

眼球の網膜の前に膜が張って黄斑がそれに遮られてものがゆがんで見えたり、色がくすんで見えたり、やがては視力が低下してくる病気です。

黄斑円孔

部分的な後部硝子体剥離に伴う牽引が原因により眼底の中心にある黄斑部の網膜に穴があく病気です。 黄斑部は網膜の中心に位置していて、物を見るための中心部分のため、黄斑円孔になると非常に物が見えにくくなり視力が低下します。以前は治療法がなくやっかいな病気でしたが、今では手術でほとんど円孔を閉じて視力も回復できるようになりました。

黄斑浮腫

黄斑浮腫とは、網膜の中心となる黄斑部に液状の成分がたまり、むくみを起こし視力が低下する病気のことを言います。視力の低下の他、物がぼやけて見える、ゆがんで見えるなどの症状を引き起こします。黄斑浮腫は、糖尿病網膜症、網膜静脈分閉塞症、ブドウ膜炎など、さまざまな病気が原因となって引き起こされることが多いです。

硝子体出血

網膜の血管などが切れて出血し、硝子体腔に出血が溜まった状態を硝子体出血と言います。 光が出血により網膜までうまく届かないため、視力障害を引き起します。糖尿病網膜症、網膜静脈分閉塞症、裂孔原性網膜剥離、加齢黄斑変性などが原因となって引き起こされることが多いです。

その他

増殖硝子体網膜症、網膜中心静脈閉塞症、網膜静脈分枝閉塞症、網膜下出血、硝子体混濁など

硝子体手術の合併症

1.出血

手術後に、眼内に出血(硝子体出血)が生じることがあります。出血が少量であれば自然吸収を待ちますが、
吸収が遅い場合は再手術をして取り除きます。 手術中に血圧が上がったり、強く緊張する、咳き込むなどの負荷が加わると、目の奥にある動脈から急激な出血が起こることがあります。

これを駆逐性出血と言います。このような出血の頻度(10,000例に1例)はきわめて少ないのですが、視力が大きく損なわれ、失明に至ることもあります。

2. 網膜剥離

術後に網膜剥離が起こることがあります。この場合、網膜を元の状態に戻すために、再手術を必要とします。

3. 角膜障害

糖尿病では、角膜の機能が元々悪く、手術を契機に角膜表面に傷が付いたり、角膜が濁ることがあります。

4. 緑内障

手術後に眼圧が上がることがあります。点眼、内服で治療をしますが、眼圧が下がらない場合には、緑内障の手術を必要とすることがあります。
また糖尿病網膜症の勢いが強いときには、虹彩や隅角に新生血管が現れて血管新生緑内障というきわめて治療の困難な状況になり、失明に至ることもあります。

5. 感染症

手術後に極めてまれに目の中に細菌が入ることがあります(眼内炎)。目は閉鎖空間なので、毒性の強い細菌が入ると、かなり視機能が下がってしまい、失明に至ることもあります。

手術の合併症が起こった場合には、適切な処置を行います。

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